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解説と計算

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自由水揚水量の計算

※1 地盤の透水係数

地盤の透水係数とは、土中に存在する水の流れに対して速度を平均的に表したもので、透水試験によって値がえられますが、試験がされていない場合は、付近の 過去実績により推定する。それもない場合は下表に示す土質による分類で推定する。
また、透水係数は単位により異なるので、以下に変換方法を述べる。

K1:単位cm/sec
K2:単位m/sec
K3:単位m/min とした場合
K2=K1÷100K3=K1×0.6となる。

クレーガー(Creager)によるD20と透水係数
D20 (mm) K (cm/s) 土質分類 D20 (mm) K (cm/s) 土質分類
0.01 3.00 × 10-6 粗粒粘土 0.18 6.85 × 10-3 微粒砂
0.01 1.05 × 10-5 粗粒シルト 0.20 8.90 × 10-3
0.02 4.00 × 10-5 粗砂シルト 0.25 1.40 × 10-2
0.03 8.50 × 10-5 0.30 2.20 × 10-2 中粒砂
0.04 1.75 × 10-4 0.35 3.20 × 10-2
0.05 2.80 × 10-4 0.40 4.50 × 10-2
0.06 4.60 × 10-4 極微粒砂 0.45 5.80 × 10-2
0.07 6.50 × 10-4 0.50 7.50 × 10-2
0.08 9.00 × 10-4 0.60 1.10 × 10-1 荒粒砂
0.09 1.40 × 10-3 0.70 1.60 × 10-1
0.1 1.75 × 10-3 0.80 2.15 × 10-1
0.12 2.60 × 10-3 微粒砂 0.90 2.80 × 10-1
0.14 3.80 × 10-3 1.00 3.60 × 10-1
0.16 5.10 × 10-3 2.00 1.80 細礫

※2 影響半径(R)

揚水によって地下水へ影響を及ぼさない距離(半径)である。
この値は、地下水位低下量(S)、揚水量(Q)、揚水時間(t)、透水係数(K)等に比例する値で、次のように考えられる。

R = f (S, Q, K, S1, t, B, I)

ここで、
S:低下水位
Q:仮想井戸の揚水量
K:地盤の透水係数
S1:貯留係数
t:揚水継続時間
B:漏水因子
I:降水による涵養流量

しかし、試験によらないと値が求まらないため、通常は下の式を使用する。

R = 3,000×S×√K……ジハルト(Seichardt)

ここで、
R:影響半径 単位 m
S:低下水位 単位 m
K:地盤の透過係数 単位 m/sec

※3 仮想井戸半径(r)

仮想井戸半径とは水位低下させる範囲を円に等価させた場合の半径を示す。

平面モデル図

上図に示すとおり、おおよそ正方形に近い場合と長方形の場合がありますので、仮想井戸半径は面積から計算した値(r1)と周長から計算した値 (r2)の平均値を採用する場合が多い。

面積から計算する場合(r1)

r1=√面積÷3.14
 =√(A×B)÷3.14

周長から計算する場合(r2)

r2=(周長÷3.14)
 =(A+B)÷3.14